安藤忠雄展「青春」に寄せて

先月下旬、ずっと心待ちにしていた安藤忠雄展「青春」に行ってきました。
大学で空間デザインを学び、家業を継ぐ決心をするまで建築関係の仕事をしていた私にとって、安藤忠雄さんは当時も今も変わらず憧れの存在です。

会場に足を踏み入れた瞬間、一気に安藤建築が持つ独特の空気感に引き込まれました。
初期の住宅作品から、壮大な公共建築、そして最新プロジェクトに至るまで、その歩みを「青春」というテーマで辿る展示はまさに圧巻の一言。
コンクリートの打ち放し、光の取り込み方、そして空間が織りなす圧倒的な存在感に、ただただ集中し息を飲むばかりでした。

特に印象的だったのは、安藤さんがどれだけ自分の信念を貫き、困難な状況の中でも理想を追求し続けてきたかという軌跡です。
学生時代、安藤建築を訪れるたび、また多数の書籍に触れ感じていた頃の情熱が現在の私の心に蘇りました。

宝石店を営む今の私とは全く異なる分野ではありますが、一つのものを深く突き詰め、人々に感動を与える仕事という点では共通するものがあると感じます。
展示を見終えた後、心の中には清々しいほどの高揚感と、何か大きな力を与えられたような気持ちが満ちています。

「感動しかないです」という言葉が、今の私の気持ちを一番よく表していると思います。

安藤忠雄さんの「青春」が凝縮されたこの展示から、私もまた自分自身の「青春」を再燃させるようなそんなエネルギーを頂きました。

本当にありがとうございました。

この感動を胸に、これからの仕事も、より一層心を込めて取り組んでいこうと強く思いました。